ゴルフ初心者はスコアの指標として、100切りを目標に練習しているゴルファーが大半です。
過去のゴルフダイジェストオンラインの調査結果では、スコア100切りを達成していないゴルファーは全体の7割程です。
結論を言うと100切り達成には60点以上のショットのレベルとコースマネジメントが必須。
「初心者ゴルファーは100切りを達成するために何をすればいいのか?」悩みますよね。
ラウンド時にそばにレッスンプロがいればアドバイスをもらえますが、そのようにはいきません。自分一人で決断しなければいけません。
本記事は100切りを目標にするゴルファー向けに、100切り達成するためのコツや考え方、練習方法を解説します。
本記事の内容は100切り目標達成だけでなく、シングルプレーヤーになるためにも大切なゴルフ思考法です。
100切り目標を達成した後は、平均ストロークで100切りができるように頑張りましょう。
100切り達成には、自分の技量に見合ったコースマネジメントが必要です。
無理にパーを狙いに行かない
100切り目標の初心者ゴルファーは、ショットの精度が安定しません。
100切りを達成するためには、18ホールで半分ボギー、残りをダブルボギー以下でラウンドをしなくてはなりません。
失敗を挽回しようと思い無理をすることが、さらなるトラブルの原因です。
100切り達成にはミスを受け止め、コースマネジメントを考えながらプレーする必要があります。
下記では100切り達成の考え方を紹介します。
イチかバチかのショットをしない
ボールを曲げて林に入り、少しでもグリーンに近づけようとするのは危険です。
木の密集した狭い間にボールを通そうと狙ったり、200ヤード以上ある左右OBで狭いフェアウェイを3番ウッドで狙ったりするプレーは大たたきの予感しかしません。
スコア100切りが目標のゴルファーは、イチかバチかのギャンブルショットをしてはいけません。
ボールを曲げて林に入れた場合は、素直にフェアウェイの真横に出し次のショットで勝負しましょう。
1ホールでも大たたきがあると、取り返しがつきません。
目ざす目標は「ボギー」か「ダボ」
スコアで100切りには、9ホールをボギーと残り9ホールをダブルボギーの27オーバー以下で回れば100切り達成です。
「最初からパーを目ざしてゴルフをしていませんか?」
100切りできていないゴルファーが、パーを取りにいくと無理する結果になり大たたきを誘発します。
同伴者に惑わされない、自身の100切り目標に向かってラウンドをします。
もし結果的に後半で100切りできなかったとしても、次のラウンドにつながるゴルフをしましょう。
その日の課題があれば、練習場での練習やレッスンプロに相談するのも良いでしょう。
大たたきを避ける
100切り目標を達成するには、大たたきを回避しなくてはなりません。
10打以上の大たたきが2回あると100切り達成はほぼ絶望的です。
同伴者で100切りできないゴルファーを見ていると、コースマネジメントとクラブ選択ミスが大半を占めています。
下記は100切り目標が達成できないゴルファーの大たたきの原因を取り上げました。
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ビックイニング(トリプルボギー)以上を避ける
スコアで100切りを達成するには、トリプルボギー以上のスコアを避けなければなりません。
ミスを挽回しようとして無謀な攻め方をしたり、飛距離を稼ごうとしたりして大きなクラブを振り回すのは危険です。
100切り目標であれば、完璧なショットを求めなくても60点以上のショットのレベルとコースマネジメントを考えれば達成できます。
100オーバーのゴルファーは、クラブ選択やコースの攻略方法が間違えています。
ティーショット、2打目のOBをさける
ティーショットでOBや2打目のOBはゲームが悪い流れに変わります。
ティーショットは「同伴者がドライバーで打っているから、自分もドライバーを使う」のような考えはいけません。
100切り目標のために、時には欲を捨てる覚悟が必要。
OBや前進4打になるくらいなら、林に入れたほうがまだマシです。
練習でスライスしか出ない、左右OBの狭いフェアウェイ、ドライバーに苦手意識がある場合は、次打ができる安全なポジションに打てる成功確率の高いクラブでティーショットをしましょう。
2打目は距離があるからと、思考停止のように3番ウッドで打つのはやめましょう。
練習で成功確率が低いクラブは、使用するのに検討の余地があります。
ティーショットがナイスショットで2打目にOBを出すのは、精神的にダメージが残ります。7番アイアンや9番アイアンのフェアウェイに打てる確率の高いクラブ選択をしましょう。
バンカーでのチョロ、ホームランをなくす
100切り目標はバンカーを徹底的に避け、コースを攻めるのがセオリーです。
しかしバンカーに入ってしまった場合、1回で脱出することを第一条件に考えます。
「欲をかいてピンに寄せてやろう」と考えず、「バンカーから脱出できれば御の字」の気持ちでバンカーショットをします。
バンカーでのチョロやホームランを回避するため、ラウンド前にバンカー練習をしましょう。バンカーからボールを打たなくても、バウンスを砂に着地させて、砂を飛ばす練習をするだけでも良いバンカー練習です。
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グリーンで行ったり来たりをなくす
グリーン周りのアプローチやパッティングを含めてショートゲームがスコアを縮めるカギです。
アプローチはシチュエーションにより上げたり、スピンをかけたりする難易度の高いものがあります。
しかし100切り目標のゴルファーには、アプローチのバリエーションは2つで良いでしょう。
100切り目標の覚える2つのアプローチ
- ピッチエンドラン(52°のウェッジでキャリーとランの比率イメージが1対1)
- ランニングアプローチ(PWでキャリーとランの比率イメージが1対2)
アプローチは徹底的に転がし、グリーンに乗せることを最優先として考えます。ピッチエンドランとランニングアプローチは打ち方が同じで、ボール位置を変えるだけです。
打ち方は割愛しますが、普段のゴルフ練習では、全球数の5割をアプローチの時間に割きましょう。
フルショットばかり練習しているゴルファーが、ぶっつけ本番で50ヤードのショットを打つのは難易度が上がります。
ショートアプローチや30ヤード、50ヤードのシチュエーションを想定して練習します。
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賢いマネジメントを考える
ゴルフ初心者は、「同伴者がティーショットをドライバーで打つから」「2打目は距離があるから3番ウッドを使う」など自分の技量に合わないクラブ選択をしていませんか?
100切りの目標を達成するには、60点以上のショットのレベルとコースマネジメントが不可欠。
自分の得意、不得意を理解して、最適なコースマネジメントやクラブ選択をしスコアメイクする必要があります。
「飛ばしたい」「ピンをデッドに狙いたい」などの欲を捨て、スコアメイクに徹しましょう。守るガマンのゴルフですが、安定して100切りを達成するには重要です。
危険なゾーンを避けてショットをする
ホールごとにコースレイアウトを把握し、危険なゾーンの位置を確認します。
危険ゾーンの位置を確認しよう
- OB区域
- 林
- 池
- バンカー
- クリークなど
セルフプレーが主流になり、乗用カートにGPSが付いていますが、より正確な距離を把握するためゴルフ距離計を持っておくのが良いでしょう。
ボール位置の計測地点からターゲットまでの距離が瞬時でわかります。クラブ選択にも迷わないので、スロープレー防止にもなります。
コースマネジメントの前に、自身の球筋とクラブのキャリーの距離を把握しておく必要があります。
球筋によりコースの攻め方が変わります。キャリーの距離はランを含めたトータル距離でなく、ボールの落下地点までです。
トータル距離では、フェアウェイの硬さによりランの転がり具合が変わります。
キャリーの距離を知ることで、危険ゾーンを回避するには何ヤードを打てば良いか把握できます。
飛距離を求めない
同伴者が上級者の場合、似たようなコース攻略でゴルフをしても100切り目標のゴルファーは良い結果が得られません。
飛距離よりも方向性を重視し危険ゾーンを徹底的に避け、ゴルフをすることが100切り達成の近道です。
左右OBでターゲットの許容範囲が狭い場合、ドライバーではなく次打が可能な成功確率の高いクラブを選択します。
ドライバーよりクラブの番手を落とせば、ボールの曲がり幅が小さくなります。
もしボールを曲げても2打目が打てれば、挽回チャンスが到来します。
OBや前進4打になった場合、ダボで上がれば良いのですが大たたきにつながります。
レイアップを戦略として有効に使う
バンカーや池、OB区域など危険なゾーンがある場合、安全な地点に刻むことをレイアップと言います。
グリーンまでの距離がある場合、次のショットが打ちやすい得意な距離を残します。
レイアップはコース戦略の1つ。バンカーや池などの危険ゾーンを回避するため、無理にグリーンを狙わず次打で勝負します。
レイアップを使うことで、スコアの大たたきのリスクを回避します。
確実にレイアップをすることで、スコアメイクに良い影響を与えます。
100切り目標のゴルファーは、グリーンを果敢に攻める欲を捨て、確実なコース戦略を選びましょう。
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優しいクラブ選択と練習方法
100切り目標を達成するには地道な練習ですが、50ヤード以内のショートゲームのアプローチを中心にしましょう。
ショットの精度を上げるには、時間がかかります。スコアを手っ取り早く上げるには、ショートゲームの精度を高める必要があります。
まずは5本のクラブを実践で使えるようにする
まずはドライバーや7番アイアン、9番アイアン、52°、56°の5本のクラブを実践で使えるように練習します。
80台の目標の場合、2打目で距離がほしいため3番ウッドや5番アイアンが必要になります。
しかし100切りの場合、2打目のOBやボールを散らかすなど大たたきの原因です。
5本のクラブが60点以上のレベルになるまで練習します。
60点以上のレベルが人により評価が違います。多少曲がっても10球中に6球以上が、普通に前に飛んでいくレベルでOK。
特にグリーン周辺のアプローチを、重点的に練習するほうがスコアを縮めやすくなります。
練習で打てないクラブは使わない
実践のコースでは練習場で当たらないクラブを、ぶっつけ本番で使っても良い結果は出ません。
100切り目標が課題のゴルファーは、キャディバッグに入っている3番ウッドや5番アイアンの難易度のあるクラブは封印します。
少しでも不安材料があるクラブは、練習での当たり具合を見ながら使用しましょう。
ゴルフ練習場のマットでボールに当たらない場合、コースでは傾斜があるので当たるわけがありません。
自分の技量を分析し、悔いの残るショットにならないようにしましょう。多少のミスショットは想定内とし、スコアメイクに集中します。
娯楽のゴルフであれば問題ないが、100切り目標の達成であればスコアにこだわるべきです。
得意クラブができるように特化して練習する
ドライバーやフェアウェイウッドなど、長いクラブはショット精度が安定しません。
まずはコースで自信を持って使えるクラブを作ることです。7、9番アイアンは、残りの距離を攻略するのに使用頻度が増えます。
100切り目標のゴルファーは、7、9番アイアンと50ヤード以内のアプローチをメインに練習することをオススメします。
ショットの精度を上げるスイングを作るには、時間がかかります。
スコアに直結する50ヤードのアプローチとパターのショートゲームを徹底的に練習します。
地道な練習ですが、7、9番アイアンがある程度打てるようになったら他のクラブに派生させていきます。
まとめ
100切り目標を達成するには、60点以上のショットレベルとコースマネジメントが必須です。
特に技術面では50ヤード以内のパッティングを含むショートゲームがスコアメイクのカギです。
100切り達成するには2つのアプローチをまずマスターしましょう。ピッチエンドランとランニングアプローチです。
普段のゴルフ練習では、半分以上はアプローチの練習に費やします。
実践のラウンドでは、ショートのゲームを主体としスコアメイクに努めましょう。