キャディ付きラウンドは楽しみな反面、「どう接したらいいの?」「マナー違反で恥をかきたくない」と緊張していませんか?
キャディさんとの距離感がつかめないと、ギクシャクしてしまい、せっかくのアドバイスも活かせずプレーに集中できません。
この記事では、ゴルフ初心者が自信を持って一日を楽しめるよう、キャディさんとの上手な接し方や距離感のマナーを解説します。
不安を「楽しさ」に変え、最高のラウンドにしましょう。
そもそもキャディ付きラウンドとは?

キャディ付きラウンドは、キャディさんがプレーのサポートまでしてくれるためプレーに集中できます。
ラウンド慣れしていないゴルフ初心者にとっては安心でしょう。
自分で全部やるセルフプレーと何が違うのか、以下ではキャディさんがどんな存在で、どんなメリットがあるのかを知っておきましょう。
①セルフプレーと大違い!ゴルフに集中できる「安心感」
結論から言うと、最大のメリットは、余計な心配をせず「ゴルフだけ」に集中できる安心感です。
セルフプレーだと、クラブ選びもコースの把握もすべて自分で行います。
初めてのコースで迷ったり、進行を気にしすぎて焦ることもありませんか?
キャディさんがいれば、その不安がスッとなくなります。
- 自分で乗用カートを運転しなくていい
- 難しいコースでも次の場所へ迷わず行ける
- ボール探しやコース案内などを手伝ってもらえる
とにかく、初心者がやりがちな「焦り」を減らせるのが大きいでしょう。
全体のペース配分も見てくれるので、緊張する場面でも落ち着けます。
「全部自分でやらなきゃ」というプレッシャーから解放されるだけでも、スコアは変わってきます。
②ただの案内役じゃない?キャディさんの「3つの顔」
キャディさんは、単なる「荷物係」や「案内役」の裏方ではありません。
安全なプレーとスムーズな進行を守る、いわば「影の立役者」的な存在です。
経験から「ここは右が危ないですよ」と教えてくれたり、グリーンの傾斜を読んでくれたりと、本当に頼りになります。
- 進行役:組全体のプレーペースを管理する
- アドバイザー:コース攻略や距離、風、グリーンの傾斜を助言
- サポーター:クラブを渡したり、ミスを励ましたりする
ゴルフ初心者にとって、特にメンタルサポートの面は大きいかもしれません。
ミスショットしても「ドンマイ!次、頑張りましょう!」と優しく声をかけてくれるでしょう。
初心者のうちは、その一言に救われることも多いはずです。
ラウンド当日のキャディさんとの接し方マニュアル
キャディさんとの上手な付き合い方
快適なラウンドのための3つのポイント(図解ガイド)
1. 事前申告
NG: 無言
サポートが減るかも…
OK: 事前申告
「初心者です!」と伝える
2. 丁寧な挨拶
NG: 命令口調
タメ口や「あれ取って」
OK: 丁寧な挨拶
「〇〇さん、お願いします」
3. 「自分でやる」姿勢
NG: 丸投げ
ボール探しもバンカーも任せきり
OK: 協力する姿勢
「一緒に探します」とまず自分で動く
お互いに気持ちよくプレーするための小さな心がけが、
最高のサポートを引き出します。
キャディさんとの一日が、実はスタート前の挨拶でほぼ決まります。
どう接していいか分からず、お互いギクシャクしてしまうのはもったいないですよね。
ここでは、朝の挨拶からプレー中まで、具体的な接し方のコツを時系列で見ていきます。
①スタート前に事前情報をキャディさんに伝える
まず「初心者なので、アドバイスお願いします」と先に伝えておきましょう。
キャディさんも、どのレベルに合わせてサポートすれば良いか分かり、安心するからです。
何も言わないと「分かっている人」と思われ、逆にサポートが減るかもしれません。
正直に伝えるのが一番の近道です。
- 「初心者です」と自分のレベルや苦手クラブを伝える
- 「今日は仕事仲間とのラウンドです」など同伴者の関係を話す
- 「グリーン周りは52度と58度を使います」などプレースタイルを共有
- 初心者2人を中心にフォローしてもらい、手が回らないときは2人放置でOKなど
「〇〇さん(同伴者)も初心者なのでお願いします」といった情報も助かります。
ドライバーのカバーを外しておくかどうかも、この時に伝えるとスムーズ。
事前の数分間の情報共有が、その日一日の快適さを生み出します。
②初対面での挨拶と丁寧な言葉遣い
キャディさんとの初対面こそ、笑顔で「今日はよろしくお願いします」と挨拶するのが鉄則。
キャディさんも人間なため、気持ちよく仕事をしてもらうための基本マナーです。
タメ口や「あれ取って」のような命令口調は、雰囲気を最悪にします。
キャディさんは「相棒」であって、部下ではありません。
- 「〇〇さん(名前)、よろしくお願いします」と名前で呼ぶ
- 上から目線やタメ口は絶対にNG
- 挨拶は必ず自分から、笑顔を意識する
名前で呼んでもらえると、キャディさんも「この人のために頑張ろう」と思ってくれます。
難しいことではなく、人として対等な立場で接するだけです。
それだけで、場の空気がパッと明るくなります。
③丸投げは絶対NG!キャディさんにクラブ依頼とボール探しの頼み方
プレー中は、すべてをキャディさんに丸投げしない姿勢が大切です。
特にボール探しは、本来プレーヤーが自分で行うものです。
「全部やっといて」という態度では、信頼関係は築けません。
「この辺に行ったと思います」と、一緒に探す姿勢を見せましょう。
- クラブは「次、何がいいですか?」と質問型で聞く
- ボールは「一緒に探す」姿勢を見せる(基本は自分で探すのが当たり前)
- バンカー均しや目土、ピッチマークもプレーヤー自身が行うのが当然
もちろん、プレー進行が遅れている時は、キャディさんの指示に従うのが最優先。
でも「手伝ってもらって当然」ではなく「協力する」という意識が大切です。
この小さな違いが、キャディさんの最高のサポートを引き出します。
「近すぎず、遠すぎず」キャディさんとの「心地よい距離感」

キャディさんとの心地よい距離感は、「尊敬」と「小さな気遣い」で作られます。
馴れ馴れしすぎてもダメだし、他人行儀すぎてもギクシャクしますよね。
ここでは、一日を気持ちよく過ごすための「ちょうどいい距離感」の保ち方を紹介します。
①グリーン上でのキャディさんへの振る舞い方を考える
グリーン上では、キャディさんの邪魔をせず「学ぶ姿勢」が大切です。
特にパッティングラインを読む時、キャディさんの真似をしてしゃがむのは邪魔になりがち。
「このライン、どう見えますか?」と質問する方が、ずっと印象も良いでしょう。
- ボールを拭いてもらう時は、邪魔にならない位置にスッと下がる
- 再度言いますが、目土やバンカー均し、ピッチマーク直しは、まず自分でやる意識を持つ
- ライン読みは「どう見えますか?」とアドバイスを「聞く」姿勢で
キャディさんもプロですが、プレーヤーがやるべき仕事(目土やバンカー均し、ピッチマーク直しなど)はあります。
全部キャディさんにやってもらおうとせず、自分のことは自分で行います。
その基本マナーが、キャディさんとの信頼関係の土台になります。
②感謝を伝えるタイミングと言葉選び
感謝は、ミスした時ほど伝えると効果的です。
ナイスショットは誰でも気分が良いもの。
あきらめていたボールを探してくれた時こそ、その人の本性が見えます。
キャディさんへの「ありがとうございます」の一言で、空気はガラッと変わります。
- ミスショット後のフォローにこそ「ありがとう」
- ラウンド終了時だけでなく、節目(前半終了時など)で短く伝えます
- 「助かりました」「おかげで落ち着けました」と具体的に伝えよう
ただ「ありがとう」を連発するより、「今のアドバイス助かりました!」と具体的にキャディさんに伝える方が心に響きます。
あなたの感謝が伝われば、キャディさんも「もっと頑張ろう」と思ってくれるでしょう。
③ミスを人のせいにしない「デキる人」の気遣い
一番大切なのは、ミスをキャディさんのせいにしないことです。
アドバイス通りに打てないのは、自分の技術の問題。
それを人のせいにしては、雰囲気は最悪になります。
「今のダメでしたね」と、結果はすべて自分で受け止めましょう。
- 炎天下や雨天では「暑い(寒い)中、大変ですね」と一言ねぎらう
- クラブを返す時、泥を軽く拭いて渡す(感謝を行動で示す)
- ミスしても「今の打ち方が」と、決してキャディさんのせいにしない
こうした小さな気遣いが、キャディさんとの距離を縮めます。
クラブを拭いて渡す、天候を気遣うなど、キャディさんに対して配慮しましょう。
当たり前の行動が、あなたへの信頼につながります。
過去のキャディさんに「モヤモヤ」を感じた体験

素晴らしいキャディさんが大半ですが、残念ながら「あれ?」と思うキャディさんもいます。
プレーヤーへの配慮が欠けていたり、仕事があまりに雑だったり。
あなたが万が一そんな場面に遭遇した時のために、過去のモヤモヤ体験談を少しだけ紹介します。
①クラブを「半強制」?初心者の挑戦を奪うキャディさん
ひどい話ですが、3ラウンド目のゴルフ初心者の知人A氏がいました。
そのA氏は、最初の2ホールだけドライバーを使います。
ティーショットは最初が右OB、2ホール目は左ラフに150ヤードほど飛んでいます。
その後A氏の同伴者だけの意見を聞かず、クラブを押し付けるキャディさんが過去にいました。
「進行を早めたい」という親心かもしれませんが、ゴルフの楽しさをキャディさんが奪っています。
A氏は、3ホール目から、ずっとUTか7番アイアンを渡されていたそうです。
昼食の時に同伴者のA氏の話を聞いたら「キャディさんが持ってきたクラブした使わしてもらえない」と聞きました。
後半はキャディさんに「遅延プレーになったら、フォローするので選択するクラブを使わせてほしい」と言及。
結局、A氏はゴルフを止めてしましましたが、残念なキャディさんに遭遇した印象です。
- A氏が、ほかのクラブを試してもいいか聞いたが、却下される
- 後続組に迷惑がかかるという理由で、断られたそうです
- 知人A氏を最初だけでなく、ほかの同伴者3人でラウンド中も配慮するべきでした
②自走カートの運転がメインのキャディさん
高いキャディフィを払ったのに、ほぼ仕事がカート運転だけのキャディさんもいました。
グリーン上のボール拭きもセルフ。
これではセルフプレーと変わりません。
支配人に聞くと、臨時のキャディさんだったそうですが、非常にモヤモヤした記憶があります。
- 基本は自走カートの運転と多少のクラブ清掃
- グリーン上のパッティングが終了するまで、乗用カートに乗って待機しています
- 後半は多少の目土を行っていました。
- セルフプレーと変わらないので、「セルフにして」と支配人に伝えたら却下される
(支配人にキャディさんのことを謝罪され、後半も乗用カートの専属運転手でした)
ゴルフ場の予約も紹介制で名門と言われるゴルフ場でも、こんな残念なケースがありました。
平日の割引券を利用し、結局3人でのラウンドのため割り増し料金、昼食含めて1ラウンド2万5千円弱でした。(土日祝日は3万円以上)
ほかのゴルフ場であれば、2から3ラウンドできる料金です。
③聞いていないのに余分な情報をぶっこんでくる
親切心なのかもしれませんが、聞いてもいない情報を話してくるキャディさんがいます。
集中したいショットの直前に、余計な情報が入るとリズムが崩れます。
「プロはここを狙う」とか言われても、正直「聞いた情報だけ教えてほしい」と思います。
社交辞令や一般的な話題などの話ならいいのですが、ショット直前にいらない情報をちょいちょい挟んでくるキャディさんがいました。
- ショット前は「少し集中しますね」と優しく一線を引く
- アドバイスが欲しい時だけ「ここは、どうですか?」と聞く
- 雑談は、移動中や待ち時間だけにする
コースの説明などはいいのですが、質問以外の関係ない情報まで教えてくれます。
④距離が30ヤード違う!自信満々な「感覚派」キャディ
今は距離計(ヤードスコープ)が普及したので、安心です。
また距離計が普及していなかった25年前ですが、キャディさんの「感覚」だけが頼りでした。
自信満々に「130ヤード!」と言われ、信じて打ったら30ヤードも違っていて、グリーン奥にキャリーで消えていきます。
平気で大きく違うと、だんだん信頼できなくなります。
- 自分の距離計や乗用カートのナビを最優先する
- キャディさんには「自分の距離計で測るので大丈夫です」と伝える
- 距離計がない場合、ヤード杭とキャディさんの距離を「参考」程度に聞く
「〇〇さん、距離合ってますか?」と聞くと、キャディさんは「間違いない」とのこと。
距離計で計測し95ヤードと表示されます。
キャディさんに距離計の存在を知らせたら、バツの悪い顔をしていました。
⑤練習してから「ゴルフ場に来てください」と言われた
以下の内容は本当に後味が悪い、ラウンド体験の一つです。
4人の同伴者スコアは、81、86、88、122でした。
ラウンド前にスロープレーだけは気を付けようと同伴者で話していました。
最後のクラブハウスに戻る乗用カートの中で、キャディさんに「練習してから来てください」と言われます。
迷惑もかけたつもりもないので、キャディさんに「具体的にどこが悪かったのか教えて」と言っても何も話しません。
- クラブ確認をして、キャディさんに「ありがとうございました。不快です」と伝え、その場を立ち去ります
- 本当に何が悪かったのか「モヤモヤ感」が残りました
全体のプレーを含めて、特にスロープレーになっていることもなく、迷惑をかけた印象もなかったので後味が悪かったです。
二度と行かないゴルフ場なので良いのですが、同伴者全員が同じ気持ちでした。
まとめ
キャディ付きラウンドでの不安は、具体的な接し方やマナーを知ることで解消できます。
キャディさんは単なるサポート役ではなく、スコアメイクを共にする大切な「相棒」です。
「初心者です」と素直に伝え、感謝の気持ちを持って接すれば、キャディさんも最高のサポートで応えてくれます。
この記事で学んだコツを、ぜひ次のラウンドで試してみてください。
きっと不安が解消され、快適なゴルフプレーを過ごしていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。