ゴルフではピンを真っすぐ狙うだけでは良い結果が得られません。
18ホールのどこかで大たたきに遭遇したり、悔いの残る1打を打ったりと苦い経験をされたゴルファーは多いでしょう。
本記事は100切り目標のゴルファー向けに、コースマメネジメントの1つである「レイアップ」の有効な活用方法を解説します。
レイアップは安全にコース攻略し、スコアを大きく崩すリスクを減らします。
レイアップは「刻み」とも言われ、手堅く安全にプレーしスコアメイクに役立ちます。
コースマネジメント力がつくと、スコアが安定します。ピンチのときに、スーパーショットを打とうとしていませんか?
本記事を一読していただき、レイアップを取り入れて100切りを目ざしましょう。
100切り目標のゴルファーは、レイアップ(刻み)を活用しコース攻略しましょう
そもそも「レイアップ」とは何ですか?
「レイアップ」とはグリーンまで距離があり、次打のことを考えて戦略的に打ちやすい地点にボールを打つこと。
レイアップの基本は、打ちやすいフェアウェイにボールを運ぶことです。
具体的には440ヤードのパー4のミドルホールがあるとします。ティーショットは230ヤード飛び2打目で2オンを狙わず、あえて100ヤードの距離を残して3打目で勝負する戦略を「レイアップ(刻む)」と言います。
無理に攻めるより安全な地点にボールを運ぶほうが、少ない打数で済む場合があります。
仮に2打目で2オンを狙った場合、ボールを曲げてOBや手前のバンカーや池に入れるなどの想定するトラブルに遭遇する可能性大です。
レイアップを選択するほうが、プレッシャーが低くショットの成功確率が高くなります。
レイアップを上手に活用してスコアアップに役立てましょう。
レイアップは良いスコアで上がるための戦略
ハイリスクな攻めの1打より、確実にスコアを作れる戦略を選ぶにはレイアップを活用します。
レイアップはコースマネジメントの1つの戦略。
レイアップを上手に使うと、スコアの大たたき率が格段に減ります。
果敢にコースを攻めるのもゴルフの醍醐味ですが、自分のスキルとコース状況を考えて判断しなくてはなりません。
ゴルフはミスと隣り合わせのスポーツ。
ミスが起こる前提でリスクマネジメントを考える必要があります。
ゴルフでは戦略的な判断が大切です。
レイアップはグリーン狙いをあきらめて消極的に刻むのではなく、次打の状況を考えてショットすることが正しいレイアップです。
スコアメイクで、打数を減らすための戦略であるレイアップを紹介します。
どんな場面でレイアップを使うか?
レイアップは、ゴルファー自身のスキルとシチュエーションの状況判断で決めます。
刻みの選択をする状況
- ライの状態が悪い
- キツイ傾斜面からのショット
- 残りグリーンまで距離があり狙い所が狭い
- グリーン周りに池やバンカーがある
- グリーンオンをさせる自信がないなど
ゴルファーの中には、バンカーに苦手意識がなくリカバリーできる方がいます。
バンカーが得意なゴルファーは、グリーン周りにバンカーがあっても積極的に狙っていきます。
ゴルフは攻めと守りのメリハリをつけ、自分なりのレイアップの傾向を覚えましょう。
毎回、ゴルフを絶好調でプレーすることはめったにありません。
調子が悪いときこそ、レイアップを上手に使いスコアをまとめるプレーに徹しましょう。
パー5のロングホールの場合
パー5の2打目で2オンが狙えない場合、自分の得意の距離をピンから逆算して残します。
ディボットなどのライ状態が悪いときや、グリーン周りに池やバンカーがあるときは迷わずレイアップです。
ロングホールの2打目は距離があるので、思考停止のように3番ウッドで打つのはトラブルを誘発します。
「イチかバチかでグリーンに乗ったら良いな!」ではなく、次打で成功確率の高いショットに懸けるためレイアップを選択します。
100切り目標のゴルファーは確率の低いクラブで打つより、曲がる可能性が低いクラブを選ぶのがスコアメイクにつながります。
難易度の高いホールの攻め方
距離の短いミドルホールやHDCPの少ないホールには、罠が仕掛けられていると思っても良いでしょう。
HDCPはスコアカードに記載されているストロークインデックスのこと。
ゴルフの腕前のバロメーターであるハンディキャップではありません。
HDCP(ストロークインデックス)は最も難易度の高いホールにHDCP1がつきます。
数字の低いホールが難しいため、グリーン周りのハザード位置やコースレイアウトを把握しましょう。
ストロークインデックスで数字の低いホールには、グリーン周りにアゴの高いバンカーがあったり、グリーンのアンジュレーション(地面の起伏)があったりとコース難易度を上げています。
運任せのプレーでは、スコアがまとまりません。
無理して良い流れやチャンスをつぶさないように、レイアップを活用し手堅く攻めましょう。
レイアップに必要な技術とは?
レイアップに必要な技術は、100ヤード以内のショートゲームの精度を高めることです。
レイアップをしても次のショットで10球打って6球以上、グリーン周辺に飛んでいかないでは刻んだ意味がありません。
自分の得意とする距離をショートアイアンで作ります。
刻むと判断したら、徹底的に刻みましょう。
中途半端に距離を残したり、ターゲットを絞らないで打ったボールが危険ゾーンに入ったりすると悔いが残ります。
100切り目標のゴルファーは、ある程度のショートゲームの精度があれば目標達成できるはずです。
練習では100ヤード以内のショットとアプローチの技術を磨きましょう。
レイアップを選択したら徹底的に刻む
レイアップをすると判断したら、刻みに徹します。
刻む地点まで距離がないからと、スイングを緩めると中途半端な距離が残ります。
次打でプレッシャーがかかりミスが出る可能性があります。
逆もしかりで、危険ゾーンまでの距離を感覚で打ち、思ったより飛んでしまいバンカーや池などにつかまるパターンです。
レイアップをすると決めたらギリギリを狙うのではなく、絶対に危険ゾーンに入らない距離を狙って打ちましょう。
欲張らずに安全策で、次打が打ちやすい広い場所にボールを運びます。
ミスしても良いので、距離やクラブ選択、打つ方向性を計算してターゲットを狙うのが大切です。
似たシチュエーションの場合、自分のゴルフ経験値が上がります。
ある程度のショットの精度が必要
レイアップをしても、次打でグリーンを狙えなければ有効になりません。
まずは自分の得意とするショートアイアンの精度を上げることです。
フルショットやスリークォーターショットで、自分が良いテンポでスイングができ、距離感や方向性が安定しているものを自分の武器にしましょう。
レイアップをした次のショットは、スコアに直結するポイントです。
毎回の練習では、アプローチとショートアイアンで100ヤード以内のショットを念入りにやります。
コースマネジメントと堅実なプレーが、結果的にスコアに良い影響を及ぼします。
レイアップのメリット
レイアップを取り入れることは、手堅く安全にコース攻略することです。
グリーンまで届く距離でも、あえて手前の打ちやすい地点にボールを運びます。
プレッシャーがかかる無理なショットが少なく、自分の技量とコースの状況で判断基準を決めます。
刻むことは、トラブル回避と大たたき防止、次打で勝負する目的があります。
ゴルフはラウンドをすると流れがあります。
1度悪い流れになるとミスが連発したり、運に見放されたりします。
ゴルフの流れを変えないために、同じリズムで平常心を保つ必要があります。
飛ばしたい、寄せたいゴルファーの願望を抑えて、刻みを有効に使いスコアを安定させましょう。
レイアップのデメリット
レイアップはプロゴルファーでも使う戦略のコースマネジメントです。
100切り目標のゴルファーが、スコアを気にするあまり消極的に刻むのは本末転倒。
グリーンを狙える実力のあるゴルファーが、リスクを嫌い安全のマージンを取りすぎるのも問題です。
狙うのにしてもグリーンの広いほうを狙います。
リスクマネジメントで打ってはいけない場所を想定し、危険ゾーンを避けるにはどうすれば良いかを考えます。
ゴルフのコース戦略は、自分なりの基準を設けメリハリをつけます。
決断がつかないまま躊躇した状態でプレーすると、刻んだつもりが大ショートの失敗をして、刻み直すようなミスが起きます。
レイアップするかどうかの判断基準は?
レイアップをするかどうかは、自分のゴルフ技量とコース状況で判断し客観的に見極めなければなりません。
100切り目標のゴルファーが、ゴルフで実力が伴わないことをするとスコアが崩れる可能性が高くなります。
ナイスショットをするイメージしか頭にないゴルファーは要注意です。
スーパーショットを期待してはいけません。
荒い戦略のゴルフにならないようにします。
強気で攻めたからと言って良い結果にはなりません。
自分のコンディションを維持するには、スコアを大幅に崩すことは避けなければなりません。
100切り目標のゴルファーはコース戦略の冷静な状況判断が重要です。
まとめ
レイアップとは、グリーンまで届く距離でも打ちやすい地点にボールを運ぶコース攻略の1つです。
レイアップをすることで、スコアを崩すリスクが低くなります。
ピンを狙いたくなる衝動を抑え、少しでも不安要素がある場合は、レイアップの安全策を取ります。
100切り目標のゴルファーは、攻めの一辺倒のマネジメントから堅実なプレーを選択しましょう。
レイアップはバンカーや池などに入れないトラブル回避の目的と次打のショットを成功確率に導くためです。
ゴルフでスコアアップするために、リスクマネジメントとしてのレイアップを上手に取り入れましょう。