ゴルフ場に行くとコースに起伏があり、平坦な場所より傾斜地が目立ちます。
傾斜地でのショットに苦手意識を持っているゴルファーが大半でしょう。
本記事では100切り目標のゴルファー向けに、4つの傾斜(つま先上がり、つま先下がり、左足上がり、左足下がり)から上手に打つコツを紹介します。
傾斜地からのミスが、引き金になり大たたきをする場面を見かけます。
傾斜地のトラブルから切り抜けスコアメイクにつなげます。
傾斜の度合いにもよるが、4つの傾斜地は基本形です。
実践のラウンドで経験を積み、傾斜を上手に克服しましょう。
本記事を一読していただき、4つの傾斜の打ち方のコツと考え方を参考にしてください。
傾斜は4つに分類され、それぞれの打ち方のコツと考え方を参考にしましょう
傾斜地のライに共通する打ち方
傾斜地のショットは、そもそもバランスを保つのが大変です。
人間は転ばないように、垂直に立とうとします。
傾斜地のライに共通する打ち方
- 傾斜に逆らわずアドレスする(左足上がりだけは例外)
- クラブのグリップを短く持つ
- フルスイングは厳禁で、7割程度のコンパクトなスイングを心がける
- 距離が出ないため、大きめの番手で打ちます
- 体の回転で打つようにする
4つの傾斜から出やすい球筋を想定して対策します。
アドレスが取りづらく平坦なライと比べ、傾斜のショットは難易度が高い。
すべての傾斜地はコンパクトのスイングでミート率を重視します。
急斜面の難しいライでは、ハーフスイングでボールを打ちやすい場所に出すだけの可能性もあります。
ゴルフ練習場で傾斜の機械があるが、頻繁に練習できるものではありません。
傾斜は実践のラウンドでしか試せません。
コースではスロープレーにならないように、傾斜から打つ前に素振りでリハーサルをします。
素振りの状況で、ボールにコンタクトできるかどうか予想がつきます。
後述で解説する4つの傾斜地の打ち方を参考に、実践で自分の傾験値を高めましょう。
4つの傾斜の打ち方
ゴルフ場のコースでは、平坦なライだけでなく傾斜のライにも対応をしなくてはいけません。
そんな傾斜地から、上手に打つにはコツがあります。
傾斜地を大きく分けて、つま先上がり、つま先下がり、左足上がり、左足下がりの4つに分類。
傾斜地でも左足下がりでつま先下がりの掛け合わせの複合ライなどがあるが、まず基本的な4つの傾斜で打ち方のコツを覚えましょう。
傾斜の打ち方は、スイングに関して特別に変える必要はありません。
ただアドレスの構え方や傾斜の状況別にポイントを覚えることが不可欠。
ポイントを知っていると傾斜のショット成功確率が上がります。
100切り目標のゴルファーは、傾斜の打ち方のコツを覚えることはスコアメイクにもつながります。
つま先上がりの打ち方
つま先上がりは平坦なライに比べて、ボール位置が上にありボールとの距離が近くなります。
つま先上がりの打ち方のコツ
- 前傾姿勢を浅く構えます
- ボール位置は真ん中より右寄りにします
- クラブのフェイスターンを抑えます
- ターゲットを右に向けます
体とボールの距離が近くなるため、クラブを短めに持ちます。
クラブを長く持つとダフリが出ます。
傾斜地でバランスが取りにくく、前傾姿勢を起こし気味でアドレスします。
フェイスはライ角の影響で、ボールが左に飛びやすくフック系の球筋が出ます。
ターゲットはやや右めを狙います。
スイング時に体をとめて、腕だけでスイングするのは引っ掛ける原因です。
つま先上がりは体とボールの距離が近いので、スイング軌道が横振りになります。
横振りになるとフェイスの開閉がしやすいため、引っ掛けの出球になる傾向です。
スイングでは体を左にターンさせ、体の回転で打つのが理想です。
飛距離が期待できないので、大きめの番手を持ちコンパクトなスイングで打ちます。
フルスイングをした場合、ボールが左に飛ぶ引っ掛けが出る可能性が高くなります。
つま先下がりの打ち方
つま先下がりは難しく平坦なライに比べ、ボール位置が下にありボールとの距離が遠くなります。
つま先下がりの打ち方のコツ
- ワイドスタンスで重心を落として構える
- ボール位置は右寄りに置きます
- スイングのときに上体が起き上がらないように注意します
- ターゲットを左に向けます
スタンス幅を大きくワイドスタンスにし、前傾角度を深めにします。
重心はつま先寄りです。スイング中に上体の上下動があるとミート率が落ちます。
上下動をせずに打ち終わった後も、膝の高さをキープ。
クラブヘッドをセットしフェイスが右を向くので、ボールが右に飛ぶスライス回転の球筋が出やすい。
傾斜の度合いにもよるが、クラブのネック部分が地面とぶつかりフェイスがかぶることもあります。
ターゲットを左にする、クラブフェイスをかぶせるのは、傾斜の状況次第で左右に飛ぶ可能性があることを頭に入れておきましょう。
フェアウェイの安全ゾーンを狙ってコース攻略をします。
つま先下がりは、ロフト角の小さいクラブを使うと右に飛ぶ傾向にあります。
ロフト角が小さいクラブはドライバーやフェアウェイウッド、ロングアイアンです。
逆にショートアイアンはロフト角が大きくなります。
傾斜地ではフルスイングは厳禁で、7割程度のスイングもしくはハーフスイングでショットします。
距離が落ちるので、クラブの番手を上げ方向性を重視してショットします。
左足上がりの打ち方
アドレスでは、膝を曲げ腰を落とし重心を低く構えます。
左足上がりは、4つの傾斜の中では比較的やさしいライです。
左足上がりの打ち方のコツ
- 傾斜に対して垂直に立つ(左足上がりの場合だけは傾斜に沿って立ちません)
- ボール位置はスタンスの真ん中か右寄り
- スタンスをオープン気味に構え、左に回転しやすくする
- フォローで重心が右に残らないようにする
斜面と平行に構えるとボールを上げようとして、しゃくる動きの体勢になるため傾斜に逆らって構えます。
スイングのときにバックスイングで右に体重移動しないようにし、フォローで左に体重が乗るようにします。
左足上がりで右に体重移動し戻れないと、明治の大砲スイングでトップが出ます。
明治の大砲スイングとは、明治時代に使用していた大砲に由来。
車輪付きの大砲のため、砲弾を発射したときに反動で後ろに下がります。
スイングのフィニッシュで、後方によろけてしまう様子から言われます。
フォローで体重が右に残らないことが大切です。
クラブヘッドの抜けが良くないので無理にフォローを出さないようにします。
クラブヘッドがボールを打ってから地面に刺さるのを防ぎます。
左足上がりは下半身が止まりやすく、左に飛ぶドロー回転の球筋が出やすい。
ボールを無理に上げようとすると、ダフリやトップのミスが出ます。
ロフト角が大きくなるため、自然にボールが上がりやすい傾斜です。
飛距離が出ないので大きめの番手を選択し、7割程度のスイングかハーフスイングを心がけます。
左足下がりの打ち方
左足下がりは難しく、ダフリや引っ掛けを招きます。
左足下がりの打ち方のコツ
- 傾斜に沿って構える(傾斜に対して直角に構える)
- ボール位置は真ん中か左足寄り
- 体重は左足にかける(重心は左足寄りにする)
- アドレスの段階で右膝を内側に絞る
- 決してボールを上げようとしない
傾斜地に沿って打つため、低い弾道のボールが出ます。
決してボールを上げようとしてはいけません。トップやダフリのミスショットが出ます。
特にボール手前の右側の高い地面にダフる可能性大です。
ダフリの傾向により、ボール位置を右に寄せたくなるが、真ん中か左寄りにボールを置きます。
ボールを右寄りに置くとランチアングルがさらに出なくなります。
ランチアングルとは、地面に対してボールが飛び出す打ち出し角度のこと。
ロフト角が小さくなり、低い弾道のボールが出るので、飛距離は望めません。
傾斜地の度合いにもよるが、アドレスでバランスを保つのが難しい。
良いバランスでアドレスを取り、方向性重視のコンパクトなスイングを心がけます。
ショットした後も、フォローで前傾角度と目線を低く保つことを忘れてはいけません。
最初から低い球の弾道を打つ意識でショットするのが良いでしょう。
次打で挑戦するかどうかの判断基準
傾斜地でグリーンを狙うか、もしくはレイアップ(刻み)をするか迷うと思います。
傾斜の度合いにもよるが、傾斜地で素振りのリハーサルをしてから判断するのをオススメします。
傾斜で刻むのが望ましい状況
- 先のコースが狭い
- OBゾーンが近い
- バンカー、池などのハザードがあるなど
上述のような状況では、手堅く攻めたほうが無難でしょう。
スロープレーにならないレベルで2~3回同じ傾斜のライから素振りをします。
傾斜の攻略するための判断基準
- アドレスでバランスが取れなく、フラつく
- 素振りをしても3回ともボール手前をダフル
- そもそもボールに当たる気がしないなど
上述のような状況であれば、確実にボールが前に飛ぶようにミート率と方向性を重視して、ハーフスイングで打つことをオススメします。
狙うかレイアップをするかどうかの判断基準の見極めが重要になります。
まとめ
コースでは傾斜地からのライに必ず遭遇します。
上述で解説した傾斜の打ち方のコツを参考にしてください。
実践のコースではミスを繰り返しながら、挑戦し確率を高めます。
傾斜の打ち方は、アプローチにも応用が利くのでぜひ覚えましょう。
傾斜のショットでボールのコンタクトが良くなるとスコアが劇的に変わります。
100切り目標のゴルファーは傾斜地のショットを克服しましょう。