ゴルフは楽しいスポーツですが、ケガや事故が起こることもあります。
そんなもしもの不測な事態に備えて、ゴルフ保険に加入すれば安心。
しかし「何を基準にゴルフ保険を選べば良いのか?」
「年間に1~2回程度しかゴルフをしないのにゴルフ保険は必要か?」などの疑問が浮かびます。
本記事は100切り目標のゴルフ初心者に向けて、ゴルフ保険の補償内容や失敗しない選び方のポイントを解説します。
年に1~2回しかラウンドしないゴルファーは、数百円程度で済む1日ゴルファー保険が最適です。
自分のゴルフスタイルを考えた上で、ゴルフ保険の補償内容や必要性を理解してから選びましょう。
過去にあった打球事故や乗用カートの破損など自分の周りに起きた事例を含めて紹介します。
本記事を一読していただき、読者のゴルフ保険の選び方のポイントが明確になれば幸いです。
ゴルフ保険に加入することで、プレー中の予期せぬトラブルから守ります。
ゴルフ保険は、万が一の不測の事態に備えて補償されます。
ゴルフ保険に加入するだけで、もしものときに自己責任だけで対応する必要がなくなります。
ゴルフ保険とは、アクシデントが生じたときの出費をカバーします
ゴルフ保険は損害保険の一種で、さまざまな保険会社から提供されています。
ゴルフ保険はゴルフ場や練習場で、万一のアクシデントが起きたときに出費をカバーすることが目的です。
さまざまな不測の事態に備えて以下の4つの補償をしてくれます。
ゴルフ保険にまだ加入していないゴルファーは、大きな損害を自腹で補償しなければいけない危険性があります。
万が一のアクシデントのときに役立つゴルフ保険の加入をぜひ検討しましょう。
ゴルフ保険の4つの補償内容
- 他人にケガをさせた(賠償責任補償)
- 自分が負傷した(ゴルファー傷害補償)
- ゴルフ用品が壊れた(ゴルフ用品損害補償)
- ホールインワンで多くの費用が発生した(アルバトロス・ホールインワン補償)
ゴルフ保険の4つの種類と補償内容
ゴルフ保険は損害保険の一種で、多くの保険会社から提供されています。ゴルフ保険は大まかに4種類の補償内容があります。
同じゴルフ保険でも種類や期間、補償金額などにより内容が異なります。
自分のスタイルに合った最適な保険を選択しなければなりません。
ゴルフ保険の4つの種類と補償内容を、過去の事例も交えて後述で解説します。
ゴルフ保険の補償内容
- 賠償責任補償
- ゴルファー傷害補償
- ゴルフ用品損害補償
- アルバトロス・ホールインワン補償
賠償責任補償は、相手にケガを負わせたときの補償
ゴルフ場や練習場のアクシデントで、他人にボールを当てる、乗用カートの運転ミスにより同伴者にケガさせるなどの場合です。
他人にケガを負わせた場合の治療費や、他人のゴルフクラブを壊してしまったときの修理費などの費用が補償されます。
法律上で自分が損害賠償責任を負ったときに、損害賠償金や訴訟費用を補償してくれます。
損害賠償責任の事例
- ゴルフ場で打ったボールが、隣のコースの第三者に当たりケガをさせた
- カートの運転ミスにより、他人にケガを負わせた
- ティーグランドで素振りをしたら、同伴者にクラブが当たりケガを負わせた
- 打ったボールが隣の駐車場に止まっていた高級車に当たり、車体がへこんでしまった
- 打ったボールが他人の目に直撃して失明し、多額の賠償金の支払い命令を受けたなど
ゴルフの腕前と関係なく、予想していなかったトラブルは誰にでも起こります。
故意でないのに高額な賠償金の支払い命令が出たときは、逃れる術はありません。
いつ自分が被害者や加害者になるかも知れないため、もしもの備えのためにゴルフ保険の加入は必須です。
過去におきたゴルフ場での事故
- 2011年5月に群馬県のゴルフ場で、敷地内の池でプレーヤー2人が水死
- 2009年4月に北海道のゴルフ場で、プレー中の女性が深さ4メートルの穴に転落し死亡
- 2007年6月に熊本県のゴルフ場で、同伴者が打ったボールがプレー中の男性の頭部に直撃し死亡
ゴルフ保険は人にケガを負わせた場合の「対人補償」、他人のものを壊した場合の「対物補償」を備えています。
被保険者(本人)の故意によるもの、同居の親族への損害賠償責任には保険金が支払われません。
補償内容は保険商品によって異なります。
示談交渉サービスが付帯しているものを選ぶ
示談交渉サービスは、他人のゴルフクラブを破損させたり、ケガを負わせたりした場合、補償金額の話し合いなどを本人(被保険者)に代わって行ってくれます。
示談交渉は、保険の専門的な知識が必要です。当事者同士での話し合いでは、話しがまとまらない可能性があります。
本人に代わり、当事者との交渉を引き受け負担を軽減します。
ゴルフ保険を選ぶときは、示談交渉サービスが付帯したものにしましょう。
「フォアー」の注意喚起はマナーであり義務
安全を守り楽しくプレーするには、マナーを守ることを肝に銘じましょう。
ボール直撃の事故を防ぐには、プレーヤーの前方に立たないのが鉄則。
プレーヤーも打つ前に同伴者に声をかけ、同伴者から目を離さないことが大切です。
落下地点や前方にゴルファーがいる場合、必ず「フォアー」と大声で叫び、危険防止に努めましょう。
「フォアー」(事故を未然に防ぐため大声を出して叫ぶ)の注意喚起はマナーであり義務です。
ボールが思わぬ方向に飛び、他人に当たる危険がある時は、間髪入れずに「フォアー」と大声で叫びましょう。
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身近に起きたゴルフ場でのボール事故
あるゴルフ場で、乗用カートのフロント部分に知人がボールをぶつけた話しです。
事件はコンペの後続組で起きました。ショットをしたが、引っ掛けて左にボールが飛んでいきます。
乗用カートは停めたつもりが、無意識にリモコンを触り動いていました。タイミング悪くショットしたボールが乗用カート後方からフロント部分に直撃。フロント箇所のアクリル板が陥没しました。
マスター室で報告した結果、ゴルフ場から6万円を請求されました。
2週間後に同じゴルフ場に行き、同じ番号の乗用カートが停まっていました。
ボールの当たった部分は、透明テープで補強されています。ボールをぶつけた本人は不在でしたが、後味が悪い出来事でした。
当たり前ですが、「プレー前に乗用カートを出してはいけない」という教訓です。
読者のあなたは、似たようなことが起きないように注意しましょう。
ゴルファー傷害補償は、自分が被害者になったときの補償
この保険は、ゴルフ場や練習場で保険加入者(本人)がケガを負ったときに補償してもらえる保険です。
例えば、隣コースから飛んできたボールに当たる打球事故や、コース内で転倒してケガをした場合です。
過去のゴルファー傷害の事例
- ラウンド中に隣のコースから飛んできたボールが、自分に当たり打球事故の被害者になる
- コースや練習場でつまずいて転倒し、ケガをした単独の事故に保険金が支払われます
- 自分の打ったボールが、建物の窓ガラスを直撃し割ってしまった
- ゴルフ練習場(打ちっぱなし)で他人のクラブを使わしてもらい、誤って破損させたなど
ゴルファー傷害補償の適用されないケースは以下になります。
ゴルフ保険に加入する前に、保険の補償内容を丁寧に確認することが大切です。
ゴルファー傷害の適用外
- 故意または重大な過失によるケガ
- 自殺行為、犯罪行為、闘争行為によるケガ
- むち打ち症、腰痛、その他の症状で医師による医学的他覚所見のないもの
医学的他覚所見とは理学的検査、神経学的検査、臨床検査、画像検査などで認められる異常所見のこと。
医学的な証明がないものは保険の適用がありません。
ゴルフ用品損害補償は、練習場での用具の盗難も補償
ゴルフ場や練習場で、クラブが盗難や破損する場合があります。
ゴルフ用品損害補償はクラブの損害額の一部が補償され、ゴルフ用品はゴルフクラブに限られる場合が多いです。
クラブの損害額は後述で説明するが、修理費と時価額のいずれかの低いほうを限度額として補填されます。
盗難にあったゴルフ用品一式の全額が補償されません。
ゴルフ用品損害補償では、プレー中にクラブの破損や盗難のときに補償されますが、保険適用外のケースが以下になります。
ゴルフ用品損害の適用外
- 故意または重大な過失
- ゴルフボールのみの盗難
- ゴルフ用品の自然の消耗または性質による変質、置き忘れ
- 紛失による損害、地震、噴火、洪水、津波または類似の自然変象で生じた損害など
ゴルフクラブの補償額は、時価額イコール損害額になる
ゴルフクラブの補償額は、盗難の場合は時価額を損害額として補償。
破損、曲損は修理額と時価額のどちらか低い額が損害額として補償されます。
例えば4年前にゴルフクラブを8万円で購入。現在の価値は4万円でした。
破損したクラブが修理できない場合、全損の扱いです。なお破損したクラブには、時価相当の金額以上は支払われません。
「時価額」とは、同じものを新たに購入するのに必要な金額から、使用感、経過年月の消耗分を差し引きます。
そして現在の価値として算出した金額のこと。
ゴルフ用品の破損は対象にならない保険が多く、その他に細かい条件が保険会社によりさまざまです。
ホールインワン・アルバトロス補償は、一時的な出費のリスクに備える補償
アルバトロス・ホールインワンを達成したときに、達成記念としてかかった費用負担を補償してくれる保険です。
アルバトロスとは、ゴルフコースでパー5でカップインするのを、2打目でカップインしホールアウトすることです。
アルバトロスやホールインワンの確率は、限りなく低くめったにないことです。
ホールインワンの確率は?
ホールインワンの確率はいろいろな団体・協会が出しています。必ずしも正解ではないが、ツアープロがホールインワンを出す確率は1/3000、アマチュアのゴルフ上級者が出す確率は1/5000、アマチュアの場合で1/12000と言われています。スキルのあるツアープロでも風の強さや向き、グリーン傾斜なども影響するので、狙ってホールインワンを出すのは至難の業です。
アマチュアゴルファーの場合、ツアープロよりコース難易度が優しく距離が短い設定です。1/5000は年間100ラウンドして、50年に1度あるかないかの確率です。ゴルフ人生で1度できるかの確率になります。しかし、年間100ラウンドは一般アマチュアゴルファーには、現実離れしています。
ホールインワン達成により、祝賀会開催や記念品の贈呈、キャディさんへのお祝儀、ゴルフ場への記念植樹などでお祝いします。
偉業を成し遂げた者が、めったにない奇跡の幸運を分かち合い、共有してくれた仲間に振る舞う日本独特の風習です。
罰ゲームのような習慣ですが、すべての費用はホールインワンを達成した本人の負担です。
上限金額があるが、それらの費用負担を補償してくれる保険です。
アマチュアゴルファーは、突然の祝賀会や記念品贈呈で数十万円の費用が必要と言われても困る方が大半のため、一時的な出費のリスクに備える補償です。
アルバトロス・ホールインワンの補償で保険適用外のケースが以下になります。
ホールインワン費用の適用外
- 海外のゴルフ場で達成
- キャディーを同伴しないセルフプレー
- 悪天候で9ホール未満しかラウンドできない場合
- アカの他人(全くの第三者の後続組)が証明してくれない
(コンペ参加者は、たとえその日が初対面でも第三者として認められません) - ゴルフ場の経営者、従業員が所属コースのゴルフ場で達成した
ゴルフ保険のホールインワン・アルバトロス費用補償には、証明できる物的証拠が必要です。
ホールインワン証明書にはキャディーとゴルフ場の責任者、同伴プレーヤーの署名と捺印が必要になります。
ゴルフ保険は本当に必要か?マナーとして保険加入を勧めます
結論を言うと、ゴルフ保険に加入することを勧めます。
既存の加入している自動車保険や火災保険に、ゴルフ保険の補償内容の要素が含まれている場合があります。
補償内容がカバーされているか詳細に確認する必要がありますが、補償が万全なら未加入で問題ないでしょう。
しかしゴルフ保険の補償が不十分な場合、自分のゴルフスタイルに適したゴルフ保険に加入しましょう。
「ホールインワン保険が100万円まで出るよ!」と仲間同士で会話するのを聞きます。
ゴルフ保険に加入する目的は、ホールインワン補償以外の3つの内容(ゴルファー傷害補償、賠償責任補償、ゴルフ用品への補償)が重要。
ホールインワン補償は、客引きパンダのおまけのようなものです。
ゴルフ保険に未加入でも、他の保険でカバーできるケースがある
生命保険や傷害保険で、医療保険に加入している方は多いでしょう。
ゴルフ保険がなくても、現在加入している保険でカバーできる場合があります。
補償内容が重複する保険に加入しても損害保険の場合、複数の保険会社から補償額を受け取れない場合があります。
既存の加入している保険の中で、補償内容をカバーしてある場合、単体でゴルフ保険に加入する必要はありません。
また、既存の保険に特約として保険項目を追加したほうが良い場合もあります。補償内容と保険料のバランスを考え、一度検討しましょう。
何回も言いますが、既存の加入している保険でカバーする場合、補償内容の詳細のチェックは不可欠です。
既存の保険で補償内容をカバーできれば、ゴルフ保険の加入は不要。
しかし保険未加入で何も補償内容がなく、アクシデントに遭遇した場合は自腹で補償するリスクが発生します。
既存の加入している保険で補償をカバーできるケース
- 自分に対する補償は、傷害保険の医療保障でカバーできる可能性があります。自分のケガや病気で入院したり通院したりする場合です。
- 相手に対する補償には、日常生活で相手にケガを負わせたり、建物や物品を壊してしまったりしたときの場合です。損害金額を補償する個人賠償責任で、自動車保険や傷害保険に含まれているケースがある
- 火災保険や傷害保険の特約に付いているケースがあります
ゴルフ保険の失敗しない4つの選ぶポイント
ゴルフ保険の選ぶポイントは、個人のゴルフスタイルによって異なります。
ゴルフ保険を選ぶコツは、「保険期間」「補償対象と補償額」「加入のしやすさ」「示談交渉サービスがついている」の4つがポイントです。
知人の付き合いで年間2~3回しかラウンドしないゴルファーは、1日限定のゴルフ保険で良いでしょう。
旅行でゴルフをされるなら、2泊3日の短期プランもあります。
年間タイプと比較すると、示談交渉サービスが付いていなかったり、補償額が少なかったりします。
しかし1日限定のゴルフ保険は、1日数百円で補償が得られて安心です。
年間に10ラウンド以上プレーするゴルファーは、年間契約がお得になり補償内容と保険料を検討した上で選びます。
日帰りから年間契約までゴルファー保険の選択肢は多い
- 海外でもゴルフをすることがあるかな?
- 万が一のため自分自身の補償は?
- 他人への補償内容は?
- 示談交渉サービスをつけたいなど
1日限定プランなら、この保険です。三井住友海上の「1DAYレジャー保険」。
スマートフォンやセブンイレブンから加入できる保険です。1日(24時間)単位で申込みができます。
三井住友海上の「ネットde保険@ごるふ」なら、年間保険料は2,620円からの価格設定で、示談交渉サービスもついています。
楽天損保のゴルフ保険です。年間保険料は3,850円からの価格設定で、楽天ポイントでお支払いができます。
まとめ
ゴルフ保険の選ぶポイントは「保険期間」「補償対象と補償額」「加入のしやすさ」「示談交渉サービスがついている」の4つです。
補償対象を広げたり、補償額を上げたりすると保険料も比例して上がります。
ゴルフは休日の楽しいレジャーですが、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
プレーされる方は、ゴルフ保険でもしものリスクに備え、ラウンドを楽しみましょう。
ゴルフ保険を選ぶ際には、補償内容の詳細を丁寧に確認し自分に最適なプランを選択しましょう。
ゴルフ保険の4つの補償内容
- 賠償責任補償
他人へのケガや破損に対して損害賠償責任が生じる場合の補償 - ゴルファー傷害補償
ゴルフプレー中のアクシデントにより、自身がケガを生じた場合の補償 - ゴルフ用品損害補償
ゴルフ用品携帯品の盗難、破損した場合の補償 - アルバトロス・ホールインワン補償
国内のゴルフ場において、ホールインワンを達成しお祝いとしてかかった費用の補償