仲間内のコンペでティーショットをする真後ろで見学するゴルファーをまれに見かけます。
これからティーショットをするプレーヤーは真後ろのギャラリーに対して何も言いません。
そのためマナー違反の自覚がないのは知る由もありません。
「ゴルフマナーは理解している」というゴルファーには、本記事は読む必要がないでしょう。
本記事はゴルフ初心者に向けて、覚えておきたいティーイングエリアのマナーを解説します。
あたり前のマナーですが、無意識にマナー違反をしているゴルファーが多くいます。
知らないでマナー違反を続けていると確実に嫌われます。
本記事を一読していただき自分のプレーと照らし合わせてください。ゴルフ技術を磨くとともにルールとマナーも徐々に覚えましょう。
ゴルフマナーに最適解の行動はありません。
「自分だったらイヤだ」と思うことを、同伴者に対してやらないようにしましょう。
スタート時間を守る
ゴルフ場には時間に余裕を持っていくのが普通です。しかしギリギリまで乗用カートに現れないマイペースなゴルファーがいます。
同伴者や後続組の遅れになり、ゴルフ場に迷惑をかけるので注意しましょう。
スタート時間の10分前にはティーイングエリア周辺にいなければならない
スタート時間の10~15分前にはティーイングエリアもしくは乗用カート周辺にいなければなりません。
スタート時間のギリギリまでパッティング練習をしたり、同伴者やキャディーさんに呼ばれたりするゴルファーがいます。
他のプレーヤーや後続組の遅れにもつながるため、非常に迷惑です。
時間厳守を徹底しましょう。スタート時間は集合時間ではありません。
同伴者4人がティーショットを打ち終わり、ティーイングエリアから歩き出す時間と考えましょう。
昼食後の後半が始まるときは、特に注意
大半のゴルフ場はハーフ間で昼食の休憩が入ります。
休憩時間が十分あるにもかかわらず、後半のスタート時間に遅れるゴルファーがいます。
時間にゆとりを持って早めの行動を心がけましょう。
前の組の進行状況によっては、スタート時間より早くスタートできる場合があります。
スタート時間の10分前には乗用カート周辺でティーオフの準備をしましょう。
スタート前の手順
ラウンド前の練習が終わり、スタート前の手順を簡単に説明します。
同伴者にあいさつをする
朝一のスタートホールでは、乗用カート周辺でラウンドをする同伴者を見かけたら必ずあいさつをしましょう。
ティーショットの打順を決める
最初はおみくじのような金属の棒を引くか、4人を囲みティーペグを投げ、先端を指したゴルファーの時計回りの打順にする方法でティーショットの打順を決めます。
使用ボールのメーカー名とナンバーを同伴者同士で確認する
使用球を同伴者に告げるのは、 誤球をなくすためです。
自分の使用球「タイトリスト2番です」と申告。
同伴者同士でボールを区別するため、メーカー名とナンバーなどを告げます。
まれにメーカー名とナンバーがかぶる場合があります。
自分と同伴者のボールが判別できるように、事前に油性ペンで印をつけましょう。
同伴者とお互いに協力し合いながらプレーする
同伴者のプレーで良いショットには「ナイスショット」、プレーヤーがボールの行方がわからない場合は「左のラフに行きました」と声をかけましょう。
危険防止の 「ファー」の声をかける
隣のコースに打ち込んだ場合、同伴者全員で「ファー」の声かけをし、危険の注意喚起をします。
最後に乗用カートに戻るプレーヤーはクラブも持ったまま乗用カートに乗る
2打目に向かうため、最後に乗用カートに戻るプレーヤーは、クラブを持って乗用カートに乗ります。
クラブをキャディーバッグに入れていると遅れます。
1ホールでは数秒かもしれませんが、積み重ねで徐々に時間が遅れていきます。常にプレーファーストを意識しましょう。
ティーイングエリアに入るのはプレーヤーだけ
ティーイングエリアで前の組が待機中に後方のバックティーで素振りをするゴルファーがいます。
完全にマナー違反です。
前の組のプレーヤー全員が、ティーショットを終えてからティーイングエリア周辺に入るようにしましょう。
プレー中や待機中は前の組のスペース
前の組がティーイングエリア周辺にいる場合、そのスペースは前の組のスペース。
ティーイングエリアに入るのは、本来プレーヤーだけ。
仲間内のコンペでは許されますが、勝手にティーイングエリアに入るのはマナー違反になるので注意しましょう。
ティーイングエリア周辺でアプローチ練習をする
結論から言うと、ティーイングエリア周辺でアプローチ練習するのはやめましょう。
ルールではペナルティーは科されませんが、マナー違反です。
ティーイングエリアは、芝が短く刈られ傷みやすい。コース保護の観点からも、アプローチのストローク練習はやめましょう。
ティーイングエリアは、ゴルフ場の景観を保つ場所です。
数年前まで天然芝のティーイングエリアが、知らないうちに人工芝に変わっていると残念な気持ちになります。
ターフを削ったら最低限、目土をしコース保護に気を配りましょう。
素振りのときの注意点
ティーイングエリア周辺の端や専用エリアで素振りをするようにしましょう。
素振りをするときは、周囲に誰もいないか安全確認をしてから行います。
過去に前の組のプレーヤーが隅で素振りをしていました。
そのときに松ぼっくりを打ってしまい同伴者のすぐ側をかすめたため、どやされていました。
振る方向を考え、安全を十分考慮した上で素振りしましょう。
絶対に人がいない方向で素振りを行うこと
絶対に人がいない方向で行いましょう。同伴者側を向いて素振りするのはトラブルの元。
素振りでダフると、砂や小石が勢いよく飛んでいくので危険。
同伴者のプレー中に素振りをするのはNG
同伴者のプレー中は、素振りをするのは禁止です。
次打の準備やプレーヤーのボールの行方を確認しましょう。
音を立てない配慮をする
あたり前ですが、静まり返った場所では、コソコソ話しでも聞こえます。
同伴者のプレー中は特に注意しましょう。
これから打とうとするプレーヤーに話しかける
プレーヤーはコースのターゲットを決めるときから、集中しているので話しかけてはいけません。
同伴者のプレーに影響を与えるような行為はやめましょう。
携帯はマナーモードにする
仕事と称して携帯で普通に会話している方がいます。
普通に同伴者に嫌われるので、携帯はマナーモードにし最低限のマナーは守りましょう。
自分は携帯をラウンド中は持ち込まないが、同伴者がプレー中は携帯に反応しないようにします。
乗用カートでの移動中や待機中に確認しましょう。
クラブを抜いて音を立てる
同伴者のプレー中は、クラブをキャディーバッグから出し入れするのはやめましょう。
音を立てまいと、こっそり抜いても人によっては、その「カチャカチャ」の音で気が散ります。
ゴルフグローブのマジックテープ(ベルグロ)をいじる「ベリベリ」の音も同様、他にはナイロン製品の衣類であるカシャカシャの接触する音やゴルフシューズのBOAシステム(ダイヤル式フィットシステムのカチャカチャ音)にも注意。
せきやクシャミなどの生理現象に注意
せきやクシャミの生理現象にも注意しましょう。
プレーヤーがショットする時間はわずか数秒。
手で抑え、音を立てないようにします。
仕方なくスイング途中で音が漏れた場合は、一言「すみません」と謝りましょう。
プレー中に音を立てる行為
- 携帯の着信音
- クラブをキャディーバッグから出し入れする「カチャカチャ」の音
- ゴルフグローブのマジックテープ(ベルグロ)をいじる「ベリベリ」の音
- ナイロン製品の衣類である「シャカシャカ」の接触する音
- ゴルフシューズのBOAシステム(ダイヤル式フィットシステムの「カチャカチャ」の音)
- せきやクシャミなどの生理現象
視線に入る位置に立たない
同伴者がプレーを始めるときの立ち位置に注意しなければならない。
プレーヤーのボール近くや、後方線上の真後ろで待機するのはマナー違反。
バックティー周辺の後方でギャラリーをする無知で残念なゴルファーです。
目上の方がやっていても、まねしてはいけません。プレーヤーの視線に入り、気が散り目障りで不愉快です。
プレーヤーの背後や距離が離れている対面側に立つようにします。同伴者がプレー中は、静止して動かないようにします。
同伴者がプレー中に、決してチョロチョロ動いてはいけません。
影にも注意を配る
プレーヤーの視界に入るのは、待機している同伴者だけではありません。
午後の日差しで影が伸びるため、影にも気を配らなくてはなりません。
プレーヤーのライン上に影を落とさないためにも、同伴者は立ち位置に配慮します。
プレーヤーは自分が打ち終わったら、同伴者のプレーヤーの邪魔にならないために、素早くティーイングエリアから移動します。
同伴者全員でボールの行方を追う
プレーヤーのボールの行方を見るのも、同伴者としてのマナー。
隣のコースに打ち込んだ場合、危険防止のため「ファー」のかけ声をします。
キャディーさんが一緒の場合でも、キャディーさん任せにせず「ファー」の注意喚起は同伴者同士で行います。
同伴者同士がボールの行方を把握することで、2打目以降のプレーがスムーズになります。
前の組にボールを打ち込む【危険行為】
打ち込みとは前の組がコース上にいて、ショットをすれば届く距離にもかかわらず打ってしまう危険行為。
打ち込みは取り返しのつかない事件につながります。
「早くプレーしろ」の無言のメッセージで相手を威嚇する打ち込み行為は絶対にやめましょう。
打ち込みは事故につながります。
複数回の打ち込みがある場合、ゴルフ場のマスター室に対応してもらいましょう。
常に安全第一のため、前の組との距離を保つ
前の組にボールを打ち込むことがないよいうに、十分な距離をとってからプレーします。
最近はセルフプレーが増え、乗用カートにGPSナビが付いています。前の組のカート位置までの距離を把握し、安全を配慮してからプレーを再開しましょう。
打ち込みの定義はありませんが、前の組が着弾音(ボールが地面に落下するときの音)に気づき後ろを振り向いたときは、前の組にボールが届かなくても打ち込みと考えたほうが良いでしょう。
飛ばないから大丈夫は絶対ダメ
「飛ばないから大丈夫」や「どうせ真っすぐ飛ばないから」など、前の組にボールが行く可能性のあるときは絶対に打たないでください。
打ち込まない距離でも、風の影響で50ヤードほど普段より飛ぶ場合があります。打ち込みは非常に危険です。
前の組とのプレー距離は、離されず近寄らずの適度の距離を保ちながらプレーします。
自分が他人からされて嫌な行為はしない
あたり前ですが、自分がされて嫌なことは他人にしないことです。
長年のゴルフ経験者でもマナーの悪いゴルファーが多くいます。
マナー違反を繰り返すゴルファーが同伴者の中にいると、プレーに影響が出ます。
何回も同じマナー違反をする人には、やんわりと「やめてください」と伝えましょう。
前の組のプレーヤーに配慮する
前の組がショートコースで詰まっている場合、乗用カートを詰めて待機する後続者がいます。
プレーヤーの中には、他人から見られていると緊張して打ちづらいと感じるプレーヤーがいます。
前の組から視界に入りづらく離れた場所で待機し、前の組の乗用カートに近づけすぎないようにしましょう。
前の組がプレーしやすいように配慮するのもマナーの一環です。
プレーファーストと逆の行動をするゴルファー
打順が回ってきたにもかかわらず、ヘッドカバーを外していない、グローブをはめていないなど周囲に配慮をしない同伴者がいます。
はっきり言うとスロープレーはマナー違反の中でゴルファーが嫌う上位にランクインします。
打つまでにルーティンが長く、変な儀式をするゴルファーやボール探索にクラブを持参しないゴルファーなどスロープレーそのものです。
まとめ
ゴルフは審判不在のスポーツです。
個人競技ですが、1日一緒にラウンドをする同伴者と協力し合いながらプレーしなくてはなりません。
いくらゴルフ技術が優れていても、マナーが悪いゴルファーは、誰にも誘ってもらえなくなります。
「次のラウンドも一緒にプレーしたい」と同伴者から思われるゴルファーを目ざしましょう。
今回はマナー編でしたが、ルールとマナーは、徐々に覚えていきましょう。
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