大半のゴルフ場で乗用カートは利用され、キャディーバッグや必要な道具とゴルファーが乗るカートになります。
近年キャディーさんを帯同しないセルフプレーが主流になっています。
近年のゴルフ増加に伴い、ゴルフ経験の浅いゴルファー同士でラウンドするケースを見かけます。
本記事は100切り目標を目ざすゴルフ初心者に向けて、乗用カートの種類や動かし方、乗用カートの座る席、マナーなどを解説します。
乗用カートの動かし方やマナーがスムーズでないと、スロープレーにつながり後続組に迷惑をかけます。
リモコン式カートで見る光景ですが、リモコンを持つゴルファーがプレーに集中しすぎてカートを置き去りにするケースです。
乗用カートは、同伴者と協力し合い遅れないように前の組に付いていきます。
本記事を一読していただき、乗用カートの動かし方とマナーを理解し安全にプレーしましょう。
乗用カートを効率的に動かし、前の組に離されないようにプレーします。
セルフプレーで乗用カートの動かし方とマナーを理解しないと、同伴者や周囲のゴルファーに迷惑をかけます。
乗用カートの3種類と特徴
ゴルフの1ラウンド18ホールの移動距離は、約7キロになります。
コースをラウンドのために、キャディーバッグを乗せたゴルフカートで移動します。
ゴルフ場のプレー中に利用するゴルフカートは、下記の3種類あるが大半は乗用カート2種類に絞られます。
ゴルフカートの種類
- 手引き式カート
- 自走式(マニュアル式)乗用カート
- リモコン式(電磁誘導式)乗用カート
現在はほとんどのゴルフ場が乗用カートを採用しています。
セルフプレー普及により、GPSゴルフナビを搭載した乗用カートが当たり前になりました。
現在はセグウェイ式のカートなどもありますが、主なゴルフカートの3種類を紹介します。
手引き式カート
キャリーバックをカートに乗せ、歩きながら手で引くタイプのカートです。
手引き式カートを使用しているゴルフ場は、名門コースや河川敷、リゾートコースなどの印象があります。
カート専用道路がなく、アップダウンが多い山岳コースにはありません。
フラットな河川敷やリゾートコース、海外のゴルフ場でしか使用されていません。
自走式(マニュアル式)カート
自走式カートの場合、プレーヤーが自らハンドルを握り運転します。車の運転と同じで、アクセルとブレーキで運転します。
乗用カートの運転を任せっきりのゴルファーに、当たり前ですがカート運転の方法を紹介します。
バックする場合は、運転席の周辺に前後進切替レバーがあり直進からバックに切り替えます。
乗用カートを停止する場合は、ブレーキを踏み込むことでパーキングになります。
ブレーキの踏み込みが甘く、坂道でカートが動き出すことのないように注意しましょう。
ゴルフ場により、走行経路はそれぞれです。プレーするゴルフ場のルールに従いましょう。
- 決められたカート道路しか走行できないコース
- グリーンエリアを除き、フェアウェイ内に乗り入れ可能なコースなど
ゴルフ場のコースコンディションにより、フェアウェイ乗り入れ禁止になる場合もあります。
当日のコース乗り入れは、マスター室や乗用カートに付いているGPSナビの画面から確認します。
自走式カートは、どこでも走行できるわけではありません。
乗用カートのコース乗り入れは、カート道路からフェアウェイの入口と出口の位置が決まっています。
コース内の表示を見失って気付かなかったり、急な上りの斜面からフェアウェイに入ったりするとトラブルの元です。
後方から見た所作で、明らかにゴルフ経験の浅いゴルファーがいました。
コース乗り入れの位置を間違えてフェアウェイの坂道を登りきれずに、3人で乗用カートを押している姿を見ました。
初コースのカート乗り入れは、同伴者と注意しながら安全に運転しましょう。
リモコン式(電磁誘導式)カート
リモコン式カートは、スイッチを押して発進、停止せさます。決められたルートに沿って、カート道路の専用レーンを自動で動きます。
リモコン操作が可能で、離れた場所からでもカートを動かせるため便利です。
リモコン式カートは自走式に切り替えできますが、セルフプレーのときはカート道路の専門レーン上しか走れません。
バックしたり前組のカートを追い越したりできず、ボール側まで素早く移動できない不都合があります。
例えばごく稀ですが、競技でティーショットがロストボールのためティーグランドに戻るときや前組のクラブ忘れを届けるケースなどです。
乗用カートの運転には運転免許証が不可欠
ゴルフ場の乗用カートで自走式カートのケースは、運転免許証が必要と思ってください。
ゴルフ場は国土交通省の管轄になり、ゴルフ場は私有地扱いのため道路交通法が適用されません。
そのため自動車運転免許証の資格がないゴルファーが、乗用カートを運転しても法律上は必要ありません。
しかし多くのゴルフ場が、乗用カートの利用約款の中に「乗用カートの運転者は自動車運転免許証の所有者」として限定しています。
万が一、ゴルフ場の利用規則を破り、乗用カートでの事故で賠償金が発生するケースがあります。
乗用カートを運転するゴルファーは、同伴者の安全第一をモットーに運転しましょう。
リモコン式カートは、カート道路のレーン上にスイッチを押して発信と停止を繰り返します。
自走式に切り替えができない場合は、運転免許証は不要です。
セルフプレーの味方「GPSゴルフナビ」の付いたカート
ゴルフ場は、GPSゴルフナビを搭載する乗用カートを多く採用しています。
各ホールのレイアウトやピン、ハザードまでの距離などの情報がわかる便利な機能が付いています。
前組のカート位置までの距離が表示され、打球事故やスロープレー防止にも効果的です。
また、ゴルフナビはスコア入力や集計機能が付いています。
コンペ内で他組のスコアをチェックでき、リーダーズボードが表示されるとコンペ内は盛り上がります。
ラウンド後のスコア集計は、スコア入力で完結するケースが多く効率的です。
乗用カートのどこに座れば良いのか問題
結論から言うと、乗用カートの座る位置と運転者の明確なルールや決まりは存在しません。
しかし仲間内でのラウンドと取引先のコンペでは状況が異なります。
乗用カートの座る位置に絶対ルールはありません。
筆者の主観ですが、状況別にしたので一つの意見として参考にしてください。
キャディ付きの取引先とのゴルフで乗用カートの座る位置を考察する
キャディ付きの場合は、キャディさんが運転し後部座席が3人になります。
後部座席3人の真ん中は窮屈なため、目上の方やVIPを座らせないようにする配慮が必要です。
目上の方やVIPは、運転席横の助手席や後部座席の両端が無難でしょう。
取引先とのセルフプレーで乗用カートの座る位置を考察する
取引先とのゴルフはホスト側が乗用カートを運転し、助手席もホスト側が座りスコア入力をします。
クライアント側は後部座席に座ってもらいます。
取引先とのゴルフでは、クライアント側のキャディーバッグを両端の位置にするとクラブの出し入れがしやすいため喜ばれます。
忘れてはいけないのは、ゴルフ場でプレーする周囲のお客様やゴルフ場に迷惑をかけないことです。
プレーの進行を妨げないように、同伴者同士で協力して乗用カートを動かしましょう。
自走式カートでホスト側が物理的に距離が遠く、カートの運転ができない場合はクライアント側にお願いしましょう。
仲間内のコンペやプライベートのラウンドの場合は基本自由
今回はセルフプレーの設定で考えます。
運転席とリモコン操作は、ゴルフ経験の豊富なプレーヤーが持つのが望ましいでしょう。
他の同伴者は、空いている席に座ります。乗用カートのどこに座るかは自由です。
しかし個人で解釈が異なり、暗黙のルールが存在する可能性があります。不明点があれば、座る席など同伴者に直接聞きましょう。
大切なのは、コース渋滞を巻き起こしたり、プレー進行を妨げたりしないことです。
同伴者同士が協力し合い、前の組に離されないように乗用カートを運転します。
セルフプレーで筆者以外の3人は目上のゴルファーでしたが、2人が非協力的で困ったことがあります。
筆者のプレー中にカートを「動かせ」と言ってきたり、クラブを要求されたりしました。
途中から気持ちを切り替え「セルフプレーなので自分でやってください」と伝えて放置しました。
たいして親しくもないのに、命令口調で言う人間に遭うのは久しぶりでした。
スロープレーを回避する7つのコツと注意点
乗用カートの運転者は同伴者のプレー状況を判断して、カートを操作します。
余裕のあるゴルファーや気づいたプレーヤーは、カート移動のフォローすることも大切です。
同伴者同士で協力し合い、「プレーファースト」を念頭に考えることが重要です。
リモコンを持つゴルファーが、プレーに集中しすぎて乗用カートを置き去りにすることがないように注意しましょう。
プレーヤーの後方にある乗用カートに戻って、クラブ交換するのはスロープレーにつながります。
クラブ交換やカートに戻る行動は、カート道の横か前方(グリーン方向)で行います。
スロープレーを回避するコツ
- 前の組に離されないようにする
- 同伴者の打った球の行方を見る
- 使用クラブを2~3本持っていく
- トラブルのあった同伴者をフォローする
- グリーン周辺にクラブの忘れ物がないかお互いに確認する
- 同伴者がカート道の横か前方でクラブ交換するようにカートを操作する
- 最後にカートに戻る人は、クラブを持って乗用カートに乗る(ティーショットも同様)
(次のホールに素早く向かい、後続組にコースをあけるため)
①前の組に離されないようにする
前後の組と離れていないか、プレー中でも常に確認しましょう。
逆に早すぎる場合、プレーのペースを落とし前の組とは一定の距離感を保ちます。
②同伴者の打った球の行方を見る
同伴者の打ったボールを見ていないと、ボール探しで時間ロスになる可能性があります。
同伴者は、プレーヤーの球の行方を見ておきましょう。
③使用クラブを2~3本持っていく
乗用カートから離れる場合、使用クラブを2~3本必ず持参します。
乗用カートに数回戻るのは、スロープレーになり同伴者に嫌がられます。
工数を減らす意味でも、プレーファーストを心がけます。
④トラブルのあった同伴者をフォローする
ゴルフは個人競技ですが、乗用カートなどは同伴者と共有しなければなりません。
プレーに関しても、一人でも遅延者がいると、その組が全体に遅れが出ます。
プレーに余裕がある方は、遅延者やラウンド慣れしない初心者のフォローをしてあげましょう。
⑤グリーン周辺にクラブの忘れ物がないかお互いに確認する
先にカップインして、ホールアウトしたプレーヤーがいます。
先にカップインした方は、グリーン周りにクラブなどの忘れ物がないか確認しましょう。
⑥同伴者がカート道の横か前方でクラブ交換するようにカートを操作する
上記の図を参照ください。
乗用カートに戻るときは、プレーヤーの横か前方でクラブを差し替えます。
同伴者の中で最も遅いプレーヤーの横か前方になるという意味です。
前方過ぎても、乗用カートにボールを打ち込む可能性がある危険になります。
同伴者の誰がショットしても、カードにボールを当てない位置に停止させましょう。
また、後方の位置に停止した場合、後方のカートに戻ることになります。
スロープレーになるため、乗用カートの前方か横でクラブ交換をしましょう。
⑦最後にカートに戻る人は、クラブを持って乗用カートに乗る
最後にカップインして乗用カートに戻ります。
同伴者の3人がカートに座っているケースです。
最後のプレーヤーが戻るのを待機した状態です。
キャディーバッグにクラブを収納せずに、乗用カートに乗り込みましょう。
キャディーバッグにしまうのは、次のホールに行ってからでも間に合います。
些細なことかもしれませんが、1ホールで数分遅れ、積み重なると1ホール以上遅れる場合があります。
時間短縮できる箇所は削り、同伴者のプレーを考慮してラウンドしましょう。
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乗用カートを動かす時の5つの注意点
乗用カートの運転やリモコンを操作する方は、周囲の状況を確認しながらカートを動かします。
乗用カートの動かし方がスムーズにいかない場合、スロープレーにつながります。
乗用カートの動かし方や基本のマナーを守り、プレーを楽しみましょう。
①安全運転を心がける
リモコン式カートはコース途中で置き去りになる以外は特に問題ありません。
自走式カートはスピードの出しすぎ、急発進、急ブレーキには注意が必要です。
たまに乗車していないのに途中で発進するゴルファーがいるので、安全面に気をつけましょう。
急な坂道でスピードを出し過ぎて、曲がれきれず林に突っ込んだなどの事故を聞きます。
ハンドル操作を誤って、カードレールに擦ったカートを2回程見かけました。
自動車の運転と同じように、安全運転を心がけましょう。
②乗用カートを動かすタイミングを配慮する
同伴者がアドレスに入り、ショットする直前にカートを動かすゴルファーがいます。
同伴者がショットする時、乗用カートの動く振動音で気が散ります。
近くにプレーヤーがいる場合、カートを動かすタイミングを配慮しましょう。
また乗用カートのGPSナビが、ピンまでの距離を音声で知らせる場合があるので注意が必要です。
アドレスに入る前やショット時は、乗用カートを動かすタイミングに気をつけましょう。
前の組がティーイングエリアでプレー待ちの場合、コース横で待たれると気になります。
前の組がティーショットが済んでいない場合、見えない位置で待機するのがマナーです。
③乗用カートの停止場所で停止する
ティーイングエリアやグリーン周辺には、指定のカート停止位置があります。
ショットしたボールを当てないように、乗用カートはプレーヤーの後方で待機します。
後続組が待機する場合、乗用カートを先に前方に進めるのは危険です。
ブラインドホールでは、乗用カートを前進させすぎて打ち込まれるケースがあるからです。
後続組は前の組の乗用カートの位置により、プレー進行具合を判断します。
後続組から打ち込まれないために、同伴者の中でホールから最も遠いプレーヤーの横にカートを置きます。
状況によっては、プレーヤーより前に乗用カートがあっても問題がない場合があります。
邪魔にならなければ、適度にカートを進めてプレーしましょう。
リモコン式カートでよく見る光景
- 同伴者がグリーン上のパットの際に、はるか後方にカートが置き去りになっている
- クラブを持参していないのに、カートが離れた位置のグリーン周辺にあるなど
リモコンを操作するゴルファーは、同伴者のプレー状況を見ながらカートを移動すべきです。
全体の進行を妨げ、スロープレーにならないようにします。
④同伴者が必要なクラブを持参しているか確認する
カートを前進させる場合、同伴者が必要なクラブを持っているか確認すべきです。
わからない場合は、同伴者に「クラブは大丈夫ですか?」と声をかけましょう。
同伴者でお互い配慮し、プレーファーストを意識しましょう。
⑤乗用カートで移動中の喫煙はNG
カートに灰皿が付いていますが、ゴルフ場で喫煙場所は決められています。
ティーイングエリア以外での喫煙は、NGのゴルフ場が大半です。
仲間同士でも喫煙者はゴルフ場のマナーを守りましょう。
進行上のトラブルは、マスター室にお願いする
前の組が遅延プレーのためコースが大渋滞になっていたり、後続組からたびたび打ち込みがあったりする場合はマスター室のお願いします。
例えば後続組から打ち込みがあり、怒りに任せて後続組に直接抗議に言ったりすると、更なるトラブルのもとです。
ゴルファーにより打ち込みの定義がそれぞれですが、筆者は50ヤード以内にボールが飛んできたら打ち込みと考えます。
風がフォローだったり、会心の当たりだった場合は打球事故になります。
ボールの着弾音が聞こえるのも、危険を感じます。
遅延プレーや打ち込みなどは、乗用カートの無線でマスター室にお願いしましょう。
ゴルフ場の従業員の人手不足で、マーシャル(巡回)が出ない成り行き任せのコースもあります。
プレー中に悪さをするカラスに注意する
ゴルフ経験の長いゴルファーは、カラスに食べ物を持っていかれたことはないでしょうか?
カラスは食べ物を探して周回移動をしています。
カラスは思っている以上に賢いので注意が必要です。
貴重品はレジ袋に入れない
コンペで後続組がカラスにコンビニおにぎり2個と菓子パン1袋をレジ袋ごと持っていかれました。
検証したことはないが、カラスはクチバシにくわえて300グラム程度の荷物なら持ち去ります。
筆者の所属するゴルフ場のメンバーの中に、レジ袋に入れたスマホをカラスに持って行かれたとキャディさんから聞きました。
スマホは発見されなかったそうです。
カラスはレジ袋の中に食べ物があると判断するため、貴重品やスマホは絶対にレジ袋に入れてはいけません。
カラス除けのカバーを面倒でも利用する
ラウンドバッグを運転席の前に置いた同伴者が、プレー中にカラスに盗難に遭いました。
ラウンドバッグはファスナーをちゃんと閉めていましたが、カラスに開けられ食べ物だけ持っていかれました。
過去には乗用カートのカゴを開けて持っていかれるケースもあります。
面倒でもカラス除けのカバーやカゴのフックを盗難防止のために利用しましょう。
まとめ
セルフプレーは、各組のゴルフの技量で進行状況が変わります。
初心者ゴルファーは、同伴者に付いていくだけで手一杯です。
初心者ゴルファーだけのセルフプレーは、他のお客さんに迷惑です。
ゴルフ場予約の段階で、素直にキャディー付きを頼みましょう。
乗用カートのマナーに関しては、原則的な規定はありません。
「プレーファースト」を意識することは、ゴルフマナーで大切です。
乗用カートの扱いを注意することで、スロープレーを防きましょう。
同伴者で協力し合いながら、遅れないように注意しましょう。